'10年 7月   「 早い夏は 暑かった」      


「 寒暖計 故障と見紛う 35℃」

北海道より 小柴です。
猛暑に包まれる日本列島
どこも逃げ場がありませんね。
北海道と言えども
その渦中ですから。

熱中症
他人事ではありません。
屋外での肉体作業を常にしていると
自分の体の変化が分かります。

特に 体内水分の飽和度
血液濃度や体温変化など
かなり敏感に察知できます。

作業時の楽さ加減が
その目安

水分補給だけだと血液濃度が下がり
発汗量が増えて疲れます。
適度な電解質(塩分、糖分)があれば
補給水分が体内に滞留し
有効に作用してくれます。

ばてた体に ポカリスエット
まるで嘘のように生気が甦る
そんな経験ありませんか?

電解質を補給して 休息する
体が求める 基本です。

汗を掻くこと自体
体力を消耗するんですよね





猛暑のせいで
農産物価格が高騰して
消費者が苦労している



最近のニュースで聞きます

でも生産者価格は
そんなに高騰していません
いっぽうで
収穫量は激減しています。

ということは
生産農家は
売上がありませんし
生産原価は支払を
待ってくれません。

生命保険で支払うしか
方策が無くなる人も
たまにいる。

消費者価格高騰の差額は
どこに消えているのでしょうか?

株の売買と一緒で
色んな情報をネタにして
価格操作を企む輩が多い。
「市場の観測筋によると…」
みたいなコメントは
その一種でしょうか。

当方、生産者は
相場を気にしていては
やってられません。
生産活動は弛まず続きます。

ちなみに
相場とは、常に「過去」の結果
「いま」 や 「未来」
ではありません。
「昨日」をネタに「明日」をゆする
相場とはそういうもんかな?





さて
今月の
テーマは
「早い夏は 暑かった」


先月の
「早かった夏」
それが一級品の暑さを伴って
居座っています。

昨年もそうでしたが
それに輪をかけて
高温多湿

まるで南方の熱帯雨林気候と
見紛うような
猛暑と豪雨の繰り返し
以下のデータをご覧ください。

7月平均 平均気温 月間雨量
今 年 21.4℃ 186mm
平 年 19.5℃ 86mm

7月平均 最低気温 最高気温
今 年 18.3℃ 25.8℃
平 年 15.8℃ 23.9℃

今年の特徴は
最低気温がより高い
即ち、夜温が下がらないのです。

これは人間のみならず
作物にとっても芳しくない。

特にメロンなど
夜温が下がることで呼吸を抑え
内部反応を穏やかに
そして体力消耗を減らします。

そうして時間をかけてじっくりと
熟成していくのです。

それなのに…

と、いうボヤキを含めて
7月の風景を
暑く(?)お届けします。









1.北の夏












北の夏
ライダーが増える

昨今の流行は
タンデムツーリング

質の高い大型ツアラーが充実し
団塊世代の定年退職も本格化
そんなアダルトな人たちが
奥さんを乗せてツーリング

夢のような世界ですね

小生も一時期
そんなライフスタイルに憧れました。

でも いまでは
トラクター や ビニールハウス
プラソイラ や 除雪機に
多くのお金を投入しています。

我が代表は 如何な気持ちか?

「他に人生ないものかなぁ」
と言ったり
「やっぱプラソイラは早く買うべきだった」
と言ったり

一婦人としての顔
一経営者としての顔
行ったり来たりの微妙さ。

でも、こう断言していた。
「お金と時間、有っても無くても困るねぇ」
















今日びの学校祭は
ハイテク(もう死語ですか)です。

学級催事に多くの映画製作
が登場します。
家庭用ホームビデオもデジタル化され
パソコンも使いやすい編集ソフトに困らず
学校からはプロジェクターが貸し出される。

ほぼプロ並みの機器が簡単に得られます。
あとは製作能力の腕比べ。

中にはプロ級の作品もあり
効果や編集が見事です。

小生の学生時代に
もしいまと同じ機材が普及していたら
間違いなくはまっていたと思われ
また友達と共同で
一つの列車を追跡したりして
ふわふわの脳みそで
いっぱい遊んだことでしょう。

いまじゃ、日々の仕事に流されて
数ある素晴らしい光景すら
きちんと記録できない疲れたおじさん
自ら感じる
感性の衰えです。





次男が通う公立高校

初めて訪ねたけど
みんな眼が生きていた。
安心しました。

次男もその世界で
きちんと立位置を確保しているようで
これまた安心。

これで1年半後に
良い結果へつながれば
もっと安心できるのだが

そうは問屋が卸すまい…










2.草との闘い





(拡大画像あり)


(拡大画像あり)










(拡大画像あり)



アスパラ

収穫中もさることながら
収穫後はそれにも増して
草との闘いです。

草対策は 幾つかあり
時期によって手段を選び
組合せながら進めます。

ですが 基本は
手でむしる。

特に株間といって
アスパラの植わさっている根元周囲は
手作業に依存する比率が高い。

株間から離れるに従って
道具や機械や薬剤が使えて
効率が上がる。

地べたにしゃがんでの草むしり
これはハードに厳しい。
写真を見てのとおり
非常にダイナミック感溢れる
全身運動です。

この作業は
背中から炎が上がるほどに
テンションを上げていなければ務まらない
時として 唸りながら立ち向かう
そういう作業なのです。

傍目に見えるほど
暢気な牧歌的なお仕事では
ありません。













これだけ 頑張って
あんなにきれいにした畝間も
数日でヒエが揃い

一雨降れば
揃ったヒエが
うわっと膨らむ

栽培というものは
人間に都合の良い植物だけを
野生種から保護・育成するもの

生存競争に勝たせてあげるには
人間の多大な労力が必要なのです。

雨の多い夏とは
草対策に追われるという
意味でもあります。










3.完熟の代償





(拡大画像あり)


見事に育った
初物メロン!

ぷっくりと膨らんだ玉が
ずらりと並ぶ様は壮観です。

が、しかし
今年の場合はそう言えない
悲しい現実が隠れています。















割れた

玉が割れた


一体どういう生理現象なのだろう?
この日、ごく短時間のうちに
完熟の玉が 一斉に割れた。

収穫遅れの裂果とは異なり
破面は乾いて 内部は傷んでいない
短時間で大きく一気に裂ける
いや、めくれ上がると言ったほうが
しっくり来るか?

思い当たることと言えば
この日、午前中
数日来の高湿曇天が急に明け
強い日射と急激な温度上昇があった

人も作物もその変化に付いて行けず
少々ばてていたのがお昼ごろ

午後一番に発見した時には
相当数の裂果
(どれだけ割れたか、言いたくないほど)

糖度が上がり完熟に近い玉ほど
被害に遭っていた。
急激な温度変化で玉の内圧が
急上昇するのか?

メロンの玉は
一種の風船のようなもの

外殻に守られながら
養分を蓄積し 呼吸と化学反応で
甘く 旨く 変化していく。
カリウムがもたらす浸透圧制御で
玉の内圧が上昇するのは
知られたこと。

今回のは明らかに過熟とは違う。
外殻が柔らかくて割れたのとは様相が違う。
まだ引き締まってる外殻を力で割ってる。

う〜ん、完熟になればなるほど
内圧上昇と裂果のリスクは増えるのか。
本来なら そのリスク分は
価格転嫁しても許されるのだが
我がふあーむはどうしたものか…





















それでも
どうしてもこだわりたい
樹上完熟

ここはやはり譲れない

今年のお客様は
ある意味で幸運でした。
夏メロンとしてお送りしたのは
裂果したロットの生残り達
これ以上無い 究極の完熟でした

同時に他ロットで
3〜4日早めに系統出荷したのと
味比べしてみたけれど
樹上完熟の旨さは
間違いない。

そして 樹上完熟のリスクが
もう一つあります。

完熟状態で系統出荷した場合
等級が下げられます。
卸売市場では 外観100%
中身は 糖度さえあれば良し

完熟メロンは
色がぼやける、ネットが弱い
首周りに剥離がある
等々の外観から
日持ちしないと決め付けられ
最初から一等級下げられます。
これは夕張キングに由来する
悪しき風評です。
(実際は品種で全く違います)

それは売上に直結し
およそ10〜20%の
収益減となります。

美味しくなればなるほど
低評価となるのが
一般の流通系統なのです。
流通関係者は
モノのことを知らないのです。
(その代わり事情だけは一杯知ってます)
(その真偽は怪しいですが)

たとえば
お客様出荷がまったく予定無いロットは
我がふあーむでも 完熟させません。
系統出荷用に 出荷基準を変更して
少しでも等級を上げるようにします。

納得しているわけではありません。

本来目指すべきことは
全てのメロンが完熟として
お客様に直接渡ること。

そこへ近づけるように
これからも
挑戦を続けます。



そんな色々な思いを堪えながら
我が代表 黙々と
次の作業に傾注します。
(黙り込んだ女性は、怖いですよ)











4.極端な天候変化













大雨

豪雨

驟雨

恐ろしく強い雨が降ります。
ザァーッ
ではありません。
ダァーッ
とか
ズァバァーッ
とか
ドドォーッ
とかいう表現が似合います。

今年の夏は
雨に関する警報が頻出です。
「大雨・洪水・雷・強風の 各警報が出されています」
しょっちゅう耳にします。

「あっ、また発令されてる」

携帯に随時飛び込む気象通報に
警報・注意報が含まれるたびに
ビクン と体が震えます。

「もうここいらで勘弁してくれねぇかね」

でも、今年の雨はしつこいのです。
通り雨とは異なる時間にわたり
降り続きます。





















豪雨のあと
また、あの日差しが…

あぁ、やっぱり来た

ぐへっ、今日のは格別にきついぞ!

こりゃ、やばい

ということで
定植直後の、まだ弱々しい苗には
遮光・断熱ネットが必要となります。

ベースはポリエチレン系樹脂(たぶん)
それにアルミ素材を
練りこむか 蒸着するかして
熱線を反射し 輻射熱を拡散・絶縁し
ハウス内の温度上昇を鈍らせ
葉面温度も和らげて
苗の体力消耗を防ぎます。

株が幼い苗の時
温度が上がりすぎると
蒸散量に対して 吸水量が追いつかず
萎れて 生育が止まります。

大雨で土の水分量が多いときは
特に要注意!
根っ子が疲れ気味なので
萎れも早く来ます。

だから
畑の排水対策と 遮光・遮熱ネットは
合せ技が大事なのです。

春にやった排水工事
かぼちゃはこれで確実に救われて続けています。











5.稔りに必要なこと
















稔りに必要なこと

それは
開花

花が咲き
受粉して
はじめて 実が稔る

花の姿は神秘的かつ妖艶
人間の女性と同じ

人間の場合
結婚前は 「神秘的」かつ「妖艶」
しかし 永く連れ添っていると
「沈黙の恐怖」かつ「示威的強迫」
に すり替わってくる?

待ち受けてる花
その中で蜜を貪る蜂

ミツバチはメスなのですけど
なんか男性諸氏に重なり写り
微妙な恐ろしさと言うか
はかない哀れさと言うか
純粋に「花が咲いたぁ〜、ワーイ」
とは、なれぬ気持ちなんですよ。

これって
偏った精神状態ですかねぇ…


なにはともあれ
かぼちゃの花が咲きました。
ご近所の稲も花が咲きました。
秋の稔りの
秋の稔りの準備が
進んでおります。

あとは
上手くゴールまで持っていくこと
大切な仕事です。













今月も 有難う御座いました。

「早い夏は 暑かった」
如何でしたか?


蒸し暑さは いまも続いています。

そんな中で
御盆明けメロンが
間もなく登場します。

身がしっかりとした
日持ちの良い品種
暑い夏にはもってこい!

収穫は 8月20日頃
食べ頃は 25日頃

市場に出回った贈答用メロン
高くて手が引っ込んだ方はいらっしゃいませんか?
う〜ん、食べた〜い!
と唸ったりしませんでしたか?

我がふあーむのメロンで
敵を討ってください。
この子たちで溜飲を下げてください。

きっと 身近な満足感に浸れると
確信を持ってお勧めします。




ご注文はこちらから!









次回収穫は 8月20日頃
たくさんの御注文
お待ちしております!

セットメニューも充実




店頭売りとは一味違う樹上完熟
甘さの追求に縛られず
旨さにこだわった樹上完熟

夏メロンの最終ロットを
是非お試しください。





キャンディーズ
「暑中お見舞い申し上げます」

灼熱の現場でこれを聞くと
元気が出てきて 助かります。
もう御盆が明けたら
「残暑お見舞い申し上げます」
ですけれど
暑中だろうが 残暑だろうが
元気の出る曲聞いて
元気の出るもの頂いて
はつらつとお仕事に励むこと
これがなによりの活力かと思います。

昨日より今日、今日より明日
一日として同じ日はあらず
丁寧に生きておれば
人生まぁーるく収まります。
(そうあってほしい…ね)

動画はこちらからどうぞ!
(音が出ます)



夏休みも終わり
これから長い後半戦ですが
御同輩諸氏の奮闘をお祈り申し上げます。





それでは
また来月の報告をお楽しみに!

また お目にかかりましょう









 
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