'09年 6月   「傾注」      

「6月は 脇目よそ見の 暇も無い」

北海道より 小柴です。
もうすぐ梅雨明けですね、お元気ですか?

待ちに待った梅雨明けが
間近です。
1ヵ月半の間
よく辛抱なさいました。

梅雨の間って
なんか耐久レース中の
気分がしませんか?
言い方を変えれば
我慢較べの気分?

ジタバタすると余計に鬱陶しいので
あえて
ジーっとしていると思いますが
皆さんはいかがでしょうか。





これは既出の話題ですが
私、結婚して一番良かったことが
部屋にエアコンが付いていたこと!

会社の独身寮では
エアコンなど無い時代
梅雨時は 窓全開で寝て
身体中ベトベトになり
揚げ句に寝冷えして
体力消耗を重ねたうえで
最悪の体調で梅雨明けを迎える

毎年のように
7月下旬過ぎには
ダウンして点滴 が
お約束でした。

結婚して入居した社宅には
エアコンがあった!
嬉しかった!
これで安心して寝られる
体力回復が出来るぞ!

と、思うのもつかの間
梅雨になる前に
私はイギリスへ旅立ちました。

エアコンの恩恵は
知らぬままでした。





さて 今月のテーマ
「傾注」

シンプルです。
農家にとっての6月は
年間予定のピークで
単純に見積っても
一月で2か月分の工数です。

そんなの無理です。
でも
遣り繰りして
一月の時間内に収めています。
そうしないと
農家という職業では
食べていけません。

もう 脇目振る余裕が
全く無いのですね。
ですから
今月の報告に
心理的余裕は
ありません。
すべて 仕事 です。

自分達の生業に
脇目も振らず傾注する
脇目も振れず傾注せざるを得ない
そういう様を
ご覧下さい。





1.アスパラ 頑張ったねぇ












アスパラ
6月も頑張ってくれました。

毎日 毎日 20kgずつ
コンスタントに萌芽してくれて
お客様も わたし達も
とても助かりました。

本当に良く 頑張ってくれました。

収穫打切り間際の
駆込みオーダーが目立ったのも
今年の特徴

「6月後半で この味の濃さ !?」
皆さんが異口同音に
こう申されました。

そうなのです
これが
追い堆肥効果
なのです。

味が 垂れないんです。

さすがに萌芽初期の
パンチある濃厚さには及びませんが
それに代わり
瑞々しいジューシーさが
際立ってきます。

追い堆肥が無いとどうなるか?
単なる 水臭くエグいアスパラ
スーパーの店頭に並ぶ
一般流通品です。

駆込みオーダーの皆さん
満足いただけましたか?
そして
駆け込みに乗り遅れたお客様
お問合せ 本当に有難う御座いました。
こころより 御礼申し上げます。































毎日収穫していると
株の健康状態が
伝わってきます。

「まだ大丈夫ですよ」
「ちょっと疲れました」
「元気回復です」

ある日の収穫中
「う〜ん」
と手が止まる 我が代表

観れば
芽の様子が変わりつつある
すなわち
「曲がり」始めたのです。

株からの
「ここらあたりで いいですか?」
というサインです。

ノートに記録した収穫量も確認
切上げ時と判断し
根を切りに入ります。

一般のアスパラ農家が聞けば
「何を馬鹿げたことを!」
「アスパラのこと知らねぇな」
「素人だな」
と罵詈雑言が溢れ出るでしょう。

でも
これが大切な一手間です。
「追い堆肥」+「根切り」
そして
根の裏側に空気を送り込み
呼吸をしやすくしてやる
理にかなった技法なのです。

「土に息を吹き込む」
まさしく 言葉どおり
土が息を吹き返す工程です。



株よ 土よ
ありがとう

君たちとつき合うと
こういう歓びが 分かるんだね
ことし
アスパラの新たな1ページが
めくられました。

お客様
ありがとうございました










2.かぼちゃ の誕生





10月に
こういう玉が出来るには
命の継承を
いまから始めます。

皆さんは
「かぼちゃ 誕生」
と聞くと
玉が仕上がった時を
連想なさいますか?

でも実際のそれは
「かぼちゃ 命尽きる」
なのです。

かぼちゃが寿命を全うし
次世代へ命をつなぐために
玉の中に種を宿らせ
今生に置いていくのです。

だから
真の誕生とは
「発芽」
まさに 新たな生が
現われる瞬間です。




















播種から 3日目の夕方
播種床の表面が
気持ちだけ盛上がり
でも良く観ると
表面にひびが入ってる

間もなく発芽
の兆候です。
播種床の中で
芽が動いている証拠です。

さらに2日掛けて
子葉が完全展開します。

かぼちゃ 誕生
これが命が現われる瞬間です。








しかし
生を受けたのに
命を全う出来ない
不運な種もいます

種子殻がきれいに剥がれず
中途半端なまま生まれた命
「苦しいよぉ」
泣き声が聞こえてきそうです。

わたし達が口にする食物は
殆どが命の横取りです。
子孫を残すべく誕生した命を
横取りするために育てる
そうとは知らず
受けた愛情と手間に応えようと
かぼちゃ始め 多くの作物は
渾身の力で育ちます。

健康に生まれる命
不運に見舞われる命
いずれも
人間の都合で左右される命

こういう命があることも
心の片隅に留めて置いてください










3.メロンは まだか !?








我が家の メロン’ズ
7月7日から
リリース開始しております。

3月 1日  播種
             除雪開始
        3月17日  ビニール掛け
3月 5日  発芽
4月 8日  定植

その後の
紆余曲折  苦心惨憺
臥薪嘗胆  七転八倒
などなど
子育ての苦労と申しますか
長子の子育ては何かと緊張し
心に余裕が少なく
(持てる時間も極小で)
肉体的負担もさることながら
精神的重圧が凄いのであります。

適期作業
適時管理

メロンをふわっと 丸〜く太らせる
さすれば
きれいなネットが 緻密に入り
結果として
美味しく仕上がります。

ネットがきれいなメロンは
たしかに
美味しい確率は高い

でも…
それだけじゃない












6月以降の定植は
至ってマイペース
今日がダメでも明日があるさ
明日出来ることは今日やらない
というノリで
胃が痛くなることも
減るのであります。

最も遅い作型ともなれば
ベッドを作ってからビニール掛け
つまり
ビニールハウスが露天状態で
先にベッドを作るのです。
そして
定植の前日になって
ワサワサとビニールを掛けます。
春先の作型と較べて
作業順序が逆になります。

これはこれで理由があり
暖かくなってからの作型では
定植時の地温が過熱するのが
大問題なのです。
春先は地温が低いと大騒ぎするのにね。

だから この時期は
ベッドの温度を上げないよう
夜間に冷えやすい工夫を
しています。












苗も 順調です。
育苗の感覚が
だいぶ分かってきました。

肝心なのは
頭を暖めすぎないこと。

頭寒足熱
車のエアコンみたいですが
こうすれば
成長は穏やかになり
根の発育が充実します。

2年前にやってしまった失敗
収穫直前で 樹が力尽きる
あれは 苗を囲いすぎて
頭を暖め過ぎた
よって
根の発育速度より
茎葉のそれが上回ってしまい
根量不足のまま
畑に定植されたのが原因

原因は単純ながら
それを実践するのに
多様な技術が必要であり
幾多の経験がそれを支えます。

今年の苗
見た目は小さい
ホントに小さい
でも
鉢は重い
つまり
地中に育つ根の量が
たっぷりある

ふふふ
上手く行ってるかな?



御予約、御注文いただいた
多くのお客様がた

ただいま
順次発送しております。
まだ御手元に無い方は
どうぞ今しばらくお待ちください。

今後の発送ピークは
7月 15〜17日
8月 1〜7日

となりそうです。
(天候次第で変動しますが)

美味しく熟したメロンを
お届けしますからね!



<追記>
我が家のメロンたちは
市場出荷の等級が
低い!
理由の一つに
「熟しているから」
と言われる。
市場に出荷する際は
熟したメロンは出しちゃいけません。
スーパーや仲買に
「メロンぽくない」
と嫌われます。
「メロンの商品性は 100%外観です!」
そう講演で檄を飛ばす
市場関係者たちです。
美味しく熟させると
値段が下がります。
だから
我がふあーむは
儲かりません。










4.かぼちゃの畑作り















海由来堆肥 100%
5月に堆肥を散布した畑も
6月末ともなれば もう
ご覧の草畑になっています。

これでも
堆肥が地面を被覆しているお陰で
草の勢いは 抑えられています。
いわゆる
「堆肥マルチ効果」

草を抑え 堆肥の分解を促し
土壌菌の繁殖を促進する
その結果
穏やかに だけど長く効く
しかも しっかり必要量を補給して
水分調整能力が高い
よい畑に変身していくのです。

さて
主力資材は海由来堆肥だけど
ミネラルバランスを補うために
我がふあーむでは
「苦土」
を積極投入します。

「苦土」ってなぁ〜に?
マグネシウム のことだよ
水酸化マグネシウム
これも海水から作られる
海由来肥料

豆腐の凝固剤に使われる
「ニガリ」
まさしく苦土です。

もとは岩石に含まれる微量要素
非鉄金属の鉱物です。
地球の歴史とともに
大地が風化し 鉱物が流亡し
川を流れて 海に溶け込み
濃縮、蓄積されてきたもの
作物が欲しがるミネラルとは
もともと地上にあったもの
それを海経由で回収するのです。

人間はじめ 生き物は
海から生まれた
だから 海の栄養は
生命に深く関わっている
これ 必然です。















サブソイラ
ここでも登場です。

でもかぼちゃの場合は
ちょっと違う使われ方。

あまり深く刺さず
表面20cm程の土を
壊し 起し 砕く
しかも
省エネルギーで。

クルクル回る刃で土を砕く
ロータリーハローと言う機械
皆さんが一番連想しやすい農機具
垂直回転系
じつは 日本だけだそうです

じゃあ 世界標準は?
カルチベータという
爪で土を引っかき砕く機械
もしくは
バーチカルハローという
水平回転系
いずれも 所要動力が極小です。
燃料を食いません。

我がふあーむも
出来るだけその要素を取り入れてます。
土が必要以上に壊されず
よって
雨後の水捌けが良い
今年の新試行です。













ベッド 完成です。
90m × 8本
直進技術が まだまだです。

この畑では
毎年 ベッド本数を増やしています。
5本  6本  8本
今年の8本で 打ち止めです。

畑の地力を見ながら
生産能力を見極めて来ました。
最初の頃を思い起こせば
ほんとに いい畑になって来ました。
なにより
美味しいものが取れる


自分達でこさえてきた土は
自ずと可愛くなります
愛着です。













そして
植えました。

定植本数 1060株
皆さんのご注文に余りあるかぼちゃが
10月には出来上がります。

みなさん
かぼちゃ いっぱいありますよ!










5. えーぃ、らっしゃぁーい!












えーぃ、らっしゃぁーい!

今年の初物メロンだよー!

美味いよー   甘いよー

一度手にとって観てごらん

太くてピンと伸びた蔓
玉にたっぷり栄養が送られた証だ

ふっくら大きく膨らんだ 丸い玉
首までビッシリ詰まった 太いネット
最後の最後まで熟成し続けた形さ

選果場の中に漂う 甘く芳醇な香り
切った蔓から滴る樹液

これら全てが 皆さんをお待ちしている
この子たちの 歓迎の姿

これを逃す手は無いよぉ
旬のものは 旬に食べよう
出荷のタイミングを逃しちゃ
来年の旬までお預けだ!

旬を逃すな!
収穫時期を確認の上
今年の旬を余すところ無く
ゲットしよぉ!











ずらりと並ぶ
選別済みの玉たち

満足かな?  不満かな?
我が代表
何を考えているのだろうか
表情が 良く動く

「おまえたち…」
と、呟いているのかな?

ハッキリしているのは
玉を見る眼が
「こども達」を見る眼
だということ

商品を見る眼
じゃないでしょ?

この表情  この眼差し
申し訳ないが
流通業者には 現われない顔色
我が子を見る顔
そのものです。

こういう表情をする人から
直接購入する 旬の贅沢
それ すなわち
こころの贅沢

安心・安全を
声高にアピールする農産物と
ぜひ お較べください。
そんなキャッチコピーの問題じゃないことが
直感でお分かりいただけます。



おい、代表
いい顔してるぞ!

そして
このメロンの稼ぎで
パーマ屋さんに行って
髪切ってきな











今月も 有難う御座いました。

「傾注」
如何でしたか?

いま時期の農家は
誰も疲れ切っています。
眼の下が真っ黒です。
逆アイシャドウ状態 です。

でも収穫の歓び
お客様に?がる歓び
夫婦として共にやり遂げた連帯感

お客様からの反応が
全ての源です。

今年も元気をもらっております。



渾身の 夏メロン
近々の収穫は
7月15〜17日
8月 1〜 7日


メロンも 収穫 即 発送
市場には流れない
キッチリ熟した実を
速攻でお届けします。
ぜひ お試し下さい!



美味いメロンをお探しなら
我がふあーむでどうぞ!








そして 今夏の新企画



2シーズンセットでお申込みいただくと
最良のものを 最適な時期に
自動的にお届けします。

意外と見逃しやすい 秋メロンを
セットに組込みました。


忙しくて購入時期を逃してしまう方には
もってこい!

ぜひ お試しください。








ことしも この人が出てきました。
いつも この時期です。

たぶん結婚相手を探しに
危険を冒してツアーに出るのでしょうね。

もう 季節の風物詩です。
先日は ハウスの床シートの裏側に
とぐろを巻いていました。

目を合わせた瞬間
「なんだよ おめぇ」
と睨まれました。

あのぉ すいません
そこはわたし達の場所なんですが…
と言いつつも
しばらく動いてくれませんでした。

虫 → 蛙 → 蛇 → 鳥
ハウス内外の食物連鎖です。

食物連鎖の頂点にいながら
その全てを怖がる不思議な動物
それが
人間様です。





梅雨明けの疲れた身体に
滋養たっぷりの
メロンはいかがですか?

ほんとうに疲れが癒されますよ
下から顎、そして喉から内臓へ
ジュワー染み込んでいく
魅惑の果汁
是非お試しください

損はさせませんから





それでは また お会いしましょう

「旬の贅沢 こころの贅沢」

最前線で頑張っている皆さんに
少しでも元気をお届けできますよう

ありがとうございました。








 
発行    編集局 制作責任 小柴孝志
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