'09年 1月   「温暖化の実感」      

「 雨が降り 真冬日無くて 雪まつり 」

北海道より 小柴です。
暖かい冬を過ごしておりますが
皆さんのところでは
如何でしょうか?

この冬は 変ですねぇ。
気象変動が激しくて
雨と猛吹雪が交互にやって来ます。

例えば
12月25日と31日
スキー業界にとっては
月売上の1/3を1日で稼ぎ出す
大切な日なのですが
見事に猛吹雪
スキー場は閉鎖でした。

まったく極端です。
土砂降りの雨の中
ずぶ濡れになりながらも
スキーレッスン

猛吹雪のなか
斜面上を逆風に押し上げられ
顔が凍傷になりつつ
スキーレッスン

スキーウェアの下は
Tシャツ1枚
ジャケットの通気孔全開
胸元も明け気味で
スキーレッスン

視界10m
猛烈に濃い降雪で
スキーが埋って進まないけど
スキーレッスン

そうかと思えば
天候不良で滑れなかったからと
返金をごねるお客様との
非常に楽しい
交渉のひととき
(特に関西方面とは とても楽しい)

ほんとうに 極端でした



今月のテーマ
「温暖化の実感」

京都議定書に始まり
人類みんなで地球の未来を考えよう
としているのに
明日の飯を食うために
理想を言えない人たちもいれば
1/30の人数で1/5の熱量を要する
過剰な快楽に固執する人たちもいて
我が宇宙船 「地球号」 の将来は
混沌としております。

そんな世界の片隅で
夏も冬も
自然を相手の職業に就いて
気候変動が手に取るように分かり
しかも
温暖化は確実に進行していると
実感するこの頃です。

今月はそんな風景の点描を
お届けしましょう。





1.大荒れの振幅




雨、降ります
いま、1月です
真冬日が70日ほど続くべき
厳寒の頃です。



スケートリンクです
スケートが出来ます
車が フィギュアに
なっちゃいます。



次の日
猛吹雪です
先が見えません
と言っても
我が家の経営のことじゃありません
目を開けられないほど
顔が瞬間で凍傷になるほど
吹き続けます。




写真では表現できてません
でも
防風林の落葉松が
ユサユサ 大揺れです
折れた枯れ枝が
飛びまくります。



除雪マンの大変さ
それは
悪天候の時こそ 走らねばならぬ
視界が無い時こそ
除雪マンの存在が
求められている
その操縦勘たるや
眼をつぶっても道を外さぬ
ルートデータが頭に入っての
スゴ技です。



この激しい変化
寒気団が弱いのが原因だそうで
中途半端に暖気が南から入り込み
でも上空に行けば寒気は当前あり
その温度差で大気の対流が激しくなり
こんな極端な振幅になるそうです。

じつはいま
「一般気象学」という本を
読んでおります。
石原良純がTVで推薦していた
気象予報士の必携の
入門書です。

この冬の大荒れの振幅は
なるほど、と実感する
にわか気象予報士です。







2.冬って、いいもんだよ



凍れた日の朝
出勤の車窓
黎明の茜色に映える
樹氷と霧氷
車外は −12℃
気温のわりに
こころは 暖かい



陽光に輝く秀峰
後方羊蹄山
(しりべしやま、と読むのだが)
凍れた朝で 運が良ければ
こんな景色が 楽しめる
霧氷のベールの向うで
山が 光るんだよね
こんな朝は

こっちのこころまで
輝かされる 自然とね
こんな日は
一日じゅう ハイテンション
うれしさが持続

生物としての本能
なのかな?





技術の塊り
スタッドレスタイヤ
せん断力を科学して
走行抵抗を引き出す
優れもの



氷上では 形状抵抗
雪上では せん断抵抗
それを支える 材料技術
忘れてならないのが
補強材の スチールベルト
こいつのお陰で
タイヤの形状保持が
格段に進歩した

むかし居た会社が
それを生産していた
たしかに洗練された技術だった

いまでも農家のオヤジ達は
スパイクタイヤを装着する
「人の命には代えられね」
と自己弁護しながら。
でも私は知っている
いまのスタッドレスは
最終期のスパイに匹敵することを。

環境問題を偽善と言い切るオヤジ達
開拓時代そのままの地域柄
それでもコツコツと技術開発に努め
社会に貢献しようとする製品が
足元を支えている

冬道の足回り
熱い英知が 集まっている





冬の朝
昆布地区の十字街

北海道人にとって
十字街という言葉の響きは
独特なノスタルジーを秘めています。

開拓期
入植地域の中心街に
商店や旅館が建ち並び
○○デパートというミニスーパー
というか雑貨屋がありました。
○○デパートの立地は
かならず 十字街の角地
と決まっていて
店頭軒先は 鮮魚コーナー
いまや高級魚のキンキなど
ハエ捕り紙の下で白熱球に照らされ
並んでいました。

その頃 商店一族は
良い暮らしをしていました。



立哨のおじいさん
その前を通る 歩道用ロータリー
このロータリーがあれば
我が家の畑の雪割りも
これがあれば あっという間
なんだけどなぁ

農道だけでもいいから
借りたいなぁ



北海道の子供たち
特に冬のいでたちは
カラフルです
Color Full
色が一杯で
カラフル
わかりましたか?

歩道が除雪されていることが
昔に比べて大きな違い
私が子供の頃はね
まだ寒かったし 雪も多かったし
機械もたいしたこと無かったので
車にはねられそうになりながら
ひざ上までの雪を漕いで
2km先の学校まで
通ったものさ。



なんでここで
ジジ臭くなるんでしょうか。
でも昔を思い出すこと自体
加齢した証拠
当然 口調も加齢してくる
冬を語る おっさんは
どこでも 昔話でおっさん臭い

人の苦労話を聞いても
面白くないことは知っているのに
堪らずしてしまうのが
おっさんの 一定義といえましょう。







3.ホッと ひと息




「あんた 神様かい?」
「んにゃぁ とんでもねぇ、私ぁ神様だよ」

そんな会話が聞こえてくる
この めがね

この一景をみて
中外の冷感と温もりを想像できるなら
北国の経験がおありと
お見受けします。



で、
寒い仕事から上がってきたら
やっぱり アイス!
私の大好きは ジャンボモナカ
でも この日は品切れ
それで次点の チョコクランチバー

冷えた身体に これが効く
なんともいえぬ美味しさ
濃厚な乳脂肪と棟分が
五臓六腑の隅々まで
ジュワァ〜 と染み渡る

たまらんのですよ
この浸透感が。





スキー場に居ると
夫婦の絆を感じることが多い
よそんちの夫婦だけどね

スキー業界に携わる人たちは
生活が決して楽じゃない
年収200万円じゃ暮らせないが
2人で200万ずつ持ち寄れば
なんとかしのいで行けるかも?
そんな感じで みんな暮らしています
つまり
滑っている人のほとんどが
生活のためでありです
かく言う私も その一人

でね
修学旅行生の対応などで
夫婦して一つの編成に入ることもある
子供を抱える奥さんが
段取りヨロシク済ませて
旦那さんと一緒に
高校生を2日間仕込む
もちろん それぞれが10人ずつ受持つ
責任ある仕事をね。

一仕事終えた夕方
ロッジの片隅で ホッと一息
付かず離れず でも一緒に
ホッと一息つく二人の周りは
穏やかな空気が包み込み
静かに 暖かい時が
滲み出る。

こういう 夫唱婦随の画を見ると
自分も無性に家に帰りたくなる
もうちょっと 我が代表を大事にせねば
という衝動に駆られてくる
よその夫婦を羨ましがる前に
自分のカミさんを大事にせねば
と、言う思いが湧いてくる。

で、家に帰って
結局は 夫婦喧嘩で
互いの存在を確かめ合うことが
非常に多い
更年期真っ只中の
わたし達 夫婦です。

北海道の年収は低くても
互いに協力して生きている実感は
半端ないものがあり
深い愛情と存在感が
共有できるのです。







4.こども と スキー




修学旅行で来る高校生
ほとんどが西日本

スキー場で出くわす 地元小学生
その滑りに 驚嘆の声
「うわぁー、そごーい!」
当たり前です
彼らのほとんどが
幼稚園の頃から滑っている
学校にカリキュラムとして
スキーを必ずやってくる

みんなでスクールバスに乗り
お弁当を持ってやってくる
楽しくない訳が無い



ゼッケンつけて
色とりどりのウェアに身を包み
吹雪の中でも
猛烈な勢いで 滑りまくる

引率の先生方が
ご苦労さん
僻地小規模校では
校長先生自らも
子供の先頭を切って
滑るのです

帰っていくバスに向かう
校長先生の横顔
髪は乱れ 目はうつろ
でも そういう姿勢は
こども達にキチンと伝わる

おもわず 頑張れ校長!
と呟くのです。



いま 伸び悩み時期の
我が三男

普通に乗れるところ
までは来たのですが
速く乗るところには
まだ入って行けません。

SAJ検定では
3級相当はとっくにクリア
でもそこから先
そう 体軸を意識した滑りが
イメージ出来ていないのです。
それが出来れば
滑りはもちろん安定し
タイムも一気に上昇
一応 競技スキー経験者らしい
ダイナミックな滑りになるのですが
いま
苦労して 体軸の意識を
会得中です。



雪が無い所から引っ越してきて
アルペンが滑れなくて
クロカンで転びまくって
悔しくてベソかいてた
我が三男

冬は自信喪失し
家にこもって 悲しい眼をしていた
それが いまでは
小学校で筆頭のスキーヤー
やれば出来ることを
身をもって学んでくれた

親のわたし達も
子供への機会提供が
自分達の責務と痛感した
子供の能力は素晴らしい
親が先回りしたり
機会を奪ったりしてはいけない
親の責務は
適期に機会を提供し
結果から逃避しないこと
それだと思う。
ある意味 子供とは
心中覚悟で 共感すべきかと
あらためて 思うわけでして。

子供に教わること
最近 多くなっている。




<後列左から2番目 我が三男>





今月も 有難う御座いました。

「温暖化の実感」
如何でしたか?

この原稿を仕上げている今日
2月14日も 雨でした。
既に書きましたが
今年の荒天前はかならず 雨
春一番も 黄砂も
記録的な早やさです。
大量の南方の熱量が
北方へ拡散していることは
今年の冷夏を予想させます。
今年は 大凶作かもしれません。



スキー場で対応した
国際的なお客様のお話

旦那さんがアメリカ人
奥様が日本人
そのお子さん達を スキーレッスン
私が訪ねました
「どちらから?」
「サンディエゴから」
「飛行機だとロスからですか?」
「ええ、家族はそうですけど私は船で」
「へぇ、そりゃ凄い」
「3年前にも船で来たんですよ」
「なんという船ですか?」
「今回は ジョージワシントン」
「・・・」
「3年前はキティホークでした」
「あのぉ、それって、あれですか?」
「そうですよ、いつも横須賀に着くんです」

分かる方は分かるでしょうか?
彼の御足は
ジョージワシントン と キティホーク
世界一周どころか
世界数十週の旅をされている
大した方です。
ちなみに艦内運用の部門だそうです。



スキー場の仕事
厳しくも楽しい
だけど
人間関係や縄張り関係で
窮屈な思いもたくさんします。
雇用形態も日雇なので
不利で不安定な条件です。
わたし達インストラクターは消耗品
定着率が悪い業界ですが
定着しない若者に頼る体質では
定着させる体質にもなれません。

本業の農家が 待ち遠しい!
先日 畑の雪割を少ししましたが
誰に気兼ねすることなく
邪魔されることもなく
全てを自分の意思でやれる農業は
ひょっとして 天職か?
と思えるほど 嬉しかったです。
農業って 厳しいけど楽しい!
孤独だけど楽しい!
自分たちの采配で切盛りする
その醍醐味を
今年も間もなく 味わえます。

3月1日から
本年度の 「北海道 小柴ふあーむ」
始まります。
どうぞ お楽しみに!
新技術を駆使して
より美味しいものを より安定して
信用と信頼で
北海道ファン方達へお届けすべく
策を練っていますから
ぜひ お問合せくださいね。

では また お会いしましょう!








 
発行    編集局 制作責任 小柴孝志
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