小柴家の風景
'08年 6月 「サミットの近所で」

('08,03,近隣山中より撮影)

「 サミットで ご苦労さんは お巡りさん 」

北海道より 小柴です。
いやぁ、北海道洞爺湖サミット
無事終了しました。

この田舎に 主要8カ国の
為政者トップが集まるなんて
凄いですね。
短時間に共通認識を導き出すことが
それが如何に重要か
そしてあれだけのポジションの人たちを
あんなに集めて3日間も拘束することが
如何に大変か
分かる人には分かるし
分からない人には分からない。
プロジェクト業務を経験した方なら
少なからず理解できると思いますが
いかがでしょうか?

プロジェクトに関係する部署
例えば
企画、技術、生産、営業、経理、広報etc.
その全ての担当役員を集めてプレゼンして
しかも社長に決裁を仰ぐなどという
そんなことをイメージすると
分かりやすいのではないでしょうか?

私はサミットを
プロジェクト推進という観点から
感じておりました。
本当にご苦労様でした。



それにしても
上空警戒の密度も凄かった。
ここ ニセコ上空でも
自衛隊機が終日飛行し続けていて
その爆音から察するに
結構な推力を維持しながら
東奔西走していたようで
通常の訓練飛行では
ありえない飛び方でした。

訓練飛行なら
東から「キィーン」と静かに飛んできて
西で海上に出た途端に「ゴォー」と加速して
しばらく後に「ドドォーン」と ソニックブームを響かせる
そういう感じですが
この1週間は
のべつ幕無しに「ゴォー」と鳴らせっ放し
で旋回または通過している。
緊迫感が否応なしに 伝わってきました。

でも一番凄い飛行をするのは
天下御免の米軍機ですがね。
(F16が地上襲撃訓練をするのです)

それに
畑で仕事をしていると
ヘリから観察されるのです。
毎日ヘリが巡回してきて
頭の上で減速して
なんか視線を感じるのです。
道路や送電線、河川沿いにヘリが巡回し
人影を見るとホバリングして確認する。
北海道の田舎では最初で最後の
本格的警備活動でした。
(東京では日常茶飯事だと思います。)



さて今月は
「サミットの近所で」

サミットがらみの工事や警備で
ここニセコは騒がしかった。
あのホテルで もの凄い場が持たれているんだ
と感じながらも
わたし達は春作業の追い込みに忙しく
都会的ビジー状態と
田舎的ビジー状態を
行きつ戻りつしておりました。

7月10日
急に何も音が聞こえてこなくなった畑で
世間から離れたことを思い出しつつ
田舎的ビジー状態の点描を
お届けします。

どうぞお楽しみ下さい。





1.ご苦労さん




アスパラ
好評の内に終了しました。

我が家のアスパラの特徴は
もうご存知ですよね。

1. 根元切落し なし
2. 収穫即日クール便出荷
3. L〜2L主体の混合サイズ

あるお客様は
受取られてすぐに
生でかぶりつかれたそうです。
美味しかったそうです。
他では生産者すら食べようとしない
けど、わたし達の言葉を信じて
生でかぶりつかれた我がお客様
そして美味しかったと
お褒めを頂きました。

また 別のお客様は
この1ヶ月に3回もご注文頂きました
あと1年も食べられないのは 名残惜しいと。



我が家のこども達
アスパラ
メロン
かぼちゃ

どのこども達にも言えるのは
「北海道ゆかりの方に可愛がられる」

これはとても励みであり
自信につながります。
北海道の味と価格を知っている
ゆかりある方々に
何回も御贔屓され 褒めて頂ける
実情を一番知っている方々に。

「安心して取寄せられる」
「北海道時代を思い出した」
「ふるさとの味に涙した」


などなどお伝えいただき
わたし達の目指す方向を
感じていただける方々がいらっしゃると
それがとてもとても
嬉しいのです。



北海道を思い出していただける味を
お手ごろにお届けする
余計なものは要らないことが
価値として認めて頂けるお客様が居る
こんなに嬉しいことはございません。

アスパラたちが
今年のトップバッターとして
伝道師を努めてくれました。




立茎し始めたアスパラの穂先


2.メル ヒェン



かぼちゃ

名前はドイツ語
まぁ、普通に
「メルヘン」
と お呼びください。

昨年は「エムセブン」を
お届けしました。
実はこの「メルヘン」も
試験栽培していました。
上品な味と安定した品質に
「エムセブン」を超える可能性を感じ
今年は統一品種としました。



まずは サブソイラがけ
覚えてらっしゃいますか?
あの 鉄の爪です。
(サッチャーではございません)



今回はメロンと違って
少し浅めの差込み
それでも 地中40cm
(ちなみにメロンは60cm)

その深さから 土を
壊し 崩し 砕き
堆肥と混ぜ合わせて
落ち着かせます。

今年分として投入した堆肥は
約7トン (≒ 2.5t/反)
もう少し分かりやすく言うと
8.3kg/坪
家庭菜園される方なら
この数値がどういうものか
分かって頂けますね?



表面に振ってある白い粉
これは 苦土
分かりやすく言うと
水酸化マグネシウム
(もっと分かりずらいですか?)

これは葉緑素の中核元素であり
葉っぱを強くし 光合成を活発にし
病気になりずらく 玉太りが良い
そういう樹を造ってくれます。

堆肥成分と 追加成分
それらが混ざり合って
作物が健康になる土が出来る。
我が 小柴ふあーむは
配合肥料を使っておりません
肥料は全て 単肥
自分達の理想に近づけるよう
配合比を独自に計算し
畑に振ります。

これ 優良農家の
必須要件です。



腕を上げた かな?
100m近いマルチを
まぁーっすぐに掛けられるのに
4年掛りました。
研修中に機械仕事は一切教われず
機械に触れることすら許されず
そんなわたし達が ここまでの畑を
作れるようになった
嬉しいじゃないですかぁ!

遠くまで真っ直ぐに機械を誘導する
みんなそれぞれコツを持ってますが
我が家のコツは
イギリスの ミステリーサークル

第2次大戦中の雷撃照準
に倣う進路のとり方。

帽子のつばに照星を取付け
遥か先の目標点を覗く
そこにトラクタのセンターを合致するよう
ハンドルやブレーキで修正する。

ロータリーの横張りは
緊張状態から少し緩める
でも基本は きつめ設定

研修中は
「なんもマニュアルなんか ねぇ!」
と、聞きもしないのに怒られて
目を盗んで各設定をメモしたが
それを自分の経験と合体させると
上手い具合に上手くいく
我が畑に合うマニュアルが
ドンドン出来上がってきております。

いいぞぉ、自分たち!





我が家の かぼちゃは
プラグ苗で 定植です。

このあたりでよくある栽培は
鉢苗で定植し
旧暦お盆あたりに出荷するもの
いわゆる 早出しかぼちゃです。
でも我が家は 遅出しかぼちゃ

お客様から教えてもらったのですが
10月に収穫したかぼちゃが
なんと お客様の手元で年越し出来て
しかも充分美味しかったとのこと。

わたし達も そこまでの自信は
ありませんでした。
たぶんに お客様の保存方法が良かったせい
と思っていますが
長持ちして しかも美味しいとは
ほんとうに 嬉しい限りです。
あ、このお客様も
北海道の方でした。



今年のかぼちゃは
10月初旬の収穫
中旬以降のお届けです。







3.もう夏なんだね 〔家庭編〕

この6月は
雨が降らず 暑かった
去年に続いて 干ばつ気味
畑作農家は
気を揉んでいた




地面は カンカンに締まり
土煙が立ち上る
長靴で歩いていて
足裏が熱いほど

ジリジリ ジリジリ




小学生の登校も
既に暑い中で歩いてく
自然と肩が下がり 背が丸くなる
連日の暑さに
疲れが溜まる

でも天竜に較べたら
どぉってことないよな
だってあっちは 43℃だもん





小学校の修学旅行
この町は人口7千人ほど
エリアが広いので
小学校は5つ
修学旅行は 全町合同
それでも 60人ほど



我が地区 昆布小学校は
5人



「いってらっしゃい」
と、朝に見送って
翌日午後には もう
「おかえり」

行先は 函館
バスと汽車を乗り継いで
函館で 自由研究







修学旅行の事前打合せのこと

お母さん方を集めて
担任の先生から一通りの説明と
質疑応答

あるお母さん曰く
「うちの子は朝6時には起きれないので
起床時間を変えてください」

別なお母さん曰く
「うちの子は20分じゃ絶対に食べれないので
昼食時間延長してください」

またあるお母さん曰く
「自由研究で行方不明になりそうで心配
携帯を持たさせてください」

またまた曰く
「自由研究は子供が喜ばないので
遊園地に連れて行ってください」



えーと、あのー ですねぇ
地元で育ったお母さんにとって
こども以前にお母さんご自身が
地域外に出ることに
過敏に反応しております。
子供らが自分で歴史探訪しようとする中で
遊園地を推薦するなんてのも
愛情がちょっと異なっております。
お母さんが修学旅行に帯同する日も
そう遠くないかも。





中体連の季節です。
3年間の総決算
これをもって 3年生は引退
新体制に移行し
練習にも新たに熱が入ります。

… のはずですが
ここ蘭越町では
3年生は卒業まで現役です。
なぜ?

理由1. 部活を辞めると非行に走る
理由2.. 進学準備が要らない


ある生徒が顧問に
受験に集中したいので
中体連で引退したい旨伝えたところ
「勉強しないのを部活のせいにするな」
「12月の大会に向け士気が下がる」
「引退した生徒はたいてい何もせず堕落する」
と面罵され
年越しまで強制されたとのこと。

蘭越町教育委員会
恐るべし…



余談はさておき
中体連 サッカー地区予選
全道大会が目前の準決勝
0−1
で惜敗し、残念

ただ彼は センターバックとして
上手くオフサイドラインをコントロールし
球への反応、運動量とも
なかなか頑張っておりました。

積極性を旨とする 小柴家
彼にも ちゃぁーんと
染込んでおりました。

「結果を恐れず 積極的に」
消極的失敗は 何も残らないが
積極的失敗は 次につながる
失敗にも質があり
どうせ失敗するなら良質の
高いレベルの失敗を重ねましょう
それが生きることを楽しくしてくれます。

我が息子どもには
念仏のように語りかけ
染込ませております。

これ 自分が前職で得た教訓
なのです。







4.もう夏なんだね 〔店頭編〕










夏は 赤
燃えるようなロッソが
似合う季節、夏です。

市場やスーパーに並ぶ
果物たち
その色はみんな赤
しかもキレイに箱詰めされてる
農家の皆さん
徹夜の箱詰め、ご苦労様です。
(箱詰めって、本当に大変なんだよ)



ところで 我がふあーむ
前半戦終了の慰労会
我が代表と ちょっとお出かけ
魚と果物のまち 余市
舌と目の保養と
シャレこみました。
(シャレこむって、いつの時代の言葉?)


いくら丼に あんこう汁


いなだ刺身定植


これで〆て
¥2,000で お釣りが来る
単品勝負の内容だけど
その単品が ボリュウムあり
とても分かりやすく
また来たくなる路線です。

付加価値という名の虚飾を捨て
信頼される本質主義へ
定食屋さんでも
似た路線を走り 成功しているぞ。
そのものズバリだからこそ
主役のごまかしが効かない。
「いくら食べ、いなだ食べて あんこうも」
思わずお客様へ提供するものを
再認識しておりました。



「都会の主婦は甘くないよ!」
と お叱り頂いたこともあります。

「安くて美味しいのは 当たり前」
「こんなものなら うちの家庭菜園で充分」
「なんのプレミアも 感じられない」

このようなお叱りの数々について
我が代表と 時間をかけて
話し合い 考えてきました。
2mの雪と闘いながら
埃と土で顔を真っ黒にしながら
20kgの肥料を抱え畑に振りながら
35℃のハウスで倒れそうになりながら
背中が焦げる炎天下で草取りをしながら
そして 我が代表と
つらいつらい 喧嘩をしながら。

そこで辿り着いてきたのが
「本質主義」

安く作って 高く売るために
色々な方策を考える
それがいま流行りの
「付加価値主義」
現金が絡む原材料などの経費は
栽培方法でそう極端に変わらない
かえって付加価値化のために
経費(現金)は余計にかかり始め
元を取るために 売値は
それ以上上げなければならない。
付加価値経費で売値を押し上げると
「こころの贅沢」につながらない。
高いモノを買って得る満足感は
「こころの贅沢」とは違う。

一方で 手間は
現金が絡まない
もちろん歴然とした原価だけど
我がふあーむは夫婦二人の経営
自分達の仕事を即金化するより
お客様の感じた「こころの贅沢」
少々時間が掛かっても 還元されてくれば
再生産は可能である。
経営目的は再生産の継続であり
利潤の追求ではない
だから
それでいいじゃないか。

手間を掛けて育てたモノを介して
お互いに贅沢感を得られれば
それが真の「こころの贅沢」
北海道にゆかりある方々
真っ先にその価値に反応して下さるのも
我がふあーむのこども達が内に秘めた
本当の質を 見抜いて下さるから。
手間と姿勢でしか造り込めない本物を
まさに 本質を
北海道で 知っているから。
付加価値で惑わされない
見る眼のあるお客様方こそ
我がふあーむを活かして下さる方達
その方達のために
ウソのない シッカリしたモノを
それぞれの旬にお届けしよう

それが
「旬の贅沢」「こころの贅沢」
の意味であるはず。

そう、考えるに至り
今年の作業に精を出しております。







5.いよいよ 夏の贅沢




旺盛な葉がもたらす同化養分を
一身に注ぎ込んで充実していく

いま メロンたちが
続々と育っています



ことしは 全15ロットの生産
そのうち12ロットを
皆さんへお届けします。

7月15日頃から 10月上旬まで
3つの品種を操りながら
その時期に最適な栽培で
安定した品質を確保します。



10月上旬収穫の 第12ロット
増設したハウスが完成し
6月末に定植されました。
昨年の反省を元に
設備投資を少し増やして
どの時期でも同じように満足頂けるよう
また時期ごとの味の変化も楽しんで頂けるよう
生産計画を作成しました。



ことしのメロンの特徴
昨年までに較べて
ちょっと小ぶりになります。
2.0 → 1.8kg/玉
くらいの変化です。
利潤追求で無理に太らせず
できるだけ ゆっくりと膨らませ
できるだけ ゆっくりと成熟させる
「樹の時間」 に合わせながら
焦らず じっくりと
育てています。

ご注文受付中!
ご注文は こちらから

どうぞ いっぱいの御贔屓
こころよりお待ちしております。




玉が小さいんじゃない ツルが太いのです



今月もありがとうございました。

再度、サミットがらみの話題ですが
国際メディアセンターという
プレスセンターが留寿都村に設置され
世界に向けてサミット情報が
発信されました。
このために
約90億円の光回線が
敷設されました。
5000人とも言われるプレス関係者を受止めた
高速大容量の回線です。

ところが
この回線は撤去されると
報道されました。

なぜ?
それは近隣自治体から
残置・払下げの要望がなかったから。

つまり
住民も自治体も
情報ネットワークについて
理解がなく 必要とされていない
ということです。

都市と地方の 格差拡大
なんて騒いでいる一方で
格差縮小どころか
体等に並べる武器となる
情報通信網の可能性について
まだ気付いていないのが
北海道の現状です。

たとえば蘭越町では
町長はじめ役場職員が
道庁産業振興のお役人から
「光通信とはなんぞや?」
という講義をいまさら受けて
その企画自体が実績として
町広報の記事になるレベル
「どうやっていこうか?」
じゃなくて
「なんじゃ、それ?」
という次元の理解度です。

人口減少を嘆く人々の決まり文句
「昔は賑やかで良かった」
人海戦術にたよる生産体制に
みんなで戻りたいのでしょうか?

わたしは人口減少を嘆くより
生産力増加といいますか
生産密度増加を考えた方が
現状に即しており
それはなにも
眼に見える生産活動のみじゃなく
(農業、土木はその典型)
IT通信網を活用した生産でも
良いと思うのであります。
すなわち蘭越で在宅勤務しながら
用があるときのみ
JRで札幌や千歳へ行ければ
良いのですが。

もしそうなれば それは素晴らしい
ダブルスタンダード人生を
送れますよ。
仕事で闘う場と
自然と温泉が身近な住環境を
手軽に使い分けられる
特に開設資本が少なくて済む
設計、開発や金融、証券などの
独立起業者にとっては
魅力的なフィールドになると思うのですが。

どうおよ、町長?
(基本的に余所者は、面倒で嫌いかな?)



巷では
サミット商品 花ざかり
サミット饅頭、サミットたこ焼き
サミット浴衣に、サミットタオル
いっそのこと
サミットメロンとでも
打ち出しましょうか?
それはそれで
別な路線狙いで 楽しいですね。

サミットメロン(?)のご注文は
こちらから入って行けます。
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全国一律料金が ミソです。

まずはお手頃な2玉セットから
どうぞ お試しください!
そして気に入っていただけたら
どんどん お代りをお申込みください。

記念すべき初収穫は
7月15日頃 予定

それから10月上旬まで
継続出荷いたしますよ。
どうぞご期待ください。



メロンの手入れ、収穫
かぼちゃの手入れ
アスパラの手入れ

作業は後半のメインに入ります。
皆さんも夏の熱い時期に入りますが
どうぞお体大切に。

では来月報告まで
お元気で







 
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