小柴家の風景
'07年 8月 「暑さの中で」

「 35℃ 人もメロンも 熱中症 」


北海道より 小柴です。
いやぁ、暑かったですね
今年の夏も。
ニセコでも記録的な猛暑で
圃場の寒暖計も連日
35℃を指し続けました。

みなさん、体力は回復できましたか?
まだバテバテですか?
いまになってガクッと来てますか?
浜松市天竜区のニュースも
よく聞こえてきましたね。
ほぼ40℃の毎日
ご苦労様でした。
40度くらいになるとスズメが電線から
ポトポト落ちてくるんですよね
我が家の近所でも
ヘビとかカエルとかウサギとか
少しでも温度の低いところで
体力温存に務めていました。



「ニュースなトピック」 でお伝えしてますが
メロンも暑さで やられました。
1ロットまるまる、約600玉
廃棄処分です。
全滅!
ついにメロンで やっちゃいました。
原因は
高夜温への対応不足でした。
積算温度が過剰となり
成熟日数前に 実が熟し
予定日に過熟となってしまいました。
妊婦さんに例えると
妊娠中毒症みたいな感じです。
メロンは寒さに弱いので
ついつい過保護になりやすい
でもモノには加減というものがあって
ずーっと暖かいと玉がふやけちゃう
玉が休めない
成育がアンバランスに進みすぎる
つまり
一日の中でのメリと張り
これが必要なんです。

はぁー…
やっちゃいました



さて今月のテーマは
「暑さの中で」

えぞ梅雨明けの猛暑
ジェットコースターのように激変する
日々の環境
いやいや
一日の中で猛暑、驟雨、日照りが
目まぐるしく入れ替わる
不安定な大気状態でも
目を外に向けて
気持ちを鎮めれば
違った風景にも気付けてくる

そんな8月の風景です





1.空と風と光




気温28℃、湿度80%
梅雨です。
内地のそれに比べれば
まだチョロいですが
高温多湿で雨がしょぼ降る
雨避けを開けられないので
作物たちも気持ち悪そうで
自ずと
病気、害虫が
わんさか大量発生です。



大気が不安定
大陸と海洋の気団が競合うこの時期
特に北海道は大陸気団のテリトリーで
冷気の周囲で海洋気団が
激しく暴れたがります。

風が吹く 雲が逆巻く
雨が襲い 日が差込む

もう 野となれ 山となれ
温度管理が追いつきません。



雲が逆巻くとき
山にその陰が映る
その山も 逆巻きそう
でも やんわりと
いなし 受け止め
山は動かない

風の音しか聞こえないのに
それ以上の効果音が
頭の中でドンドン広がる
そのコントラストが
単純で凄い



明け方
一日の暑さが 今日も
思いやられる



夕方
一日の暑さを乗り切って
今日も ひと息
おや? と気付くのは
夕焼けの色が少し
変わってきたこと



その日 その日を 一日ずつ
淡々と 過していくうちに
自然が自然に 気付かせる
夏が過ぎつつあることを
気付かせる

「暑い あつい」
そう言ってられる幸せも
あと少しか



朝露が現われ
夏が過ぎ去ったことを
告げた

もう 秋
温度は下がる







2.3年がかり



メロンより難しい
かぼちゃの栽培

「うそでしょ !?」

いえ、本当です。
畑が出来ていないと
露地作物は仕上がりません。
畑は
勝手に出来てるんじゃ
ないんです



一昨年
納得の品質が出せず
販売を断念

昨年
超吟味し選別し
少ないながらも販売
お客様からは喜んで頂けたけど
歩留りは全く悪し

そして今年
やっと土が 畑が
出来てきたのか
これまでの反省を活かした
技術改良が効いたのか
樹や 葉の勢いが
ベテラン並になってきた

ベテランが見ていっても
「おっ、ことしはスゲェな」
と言わせるまでに来た



着果の 率も量も
今年は安定している
(ように見える、たぶん)
「歩留りが良い」 ということは
「品質も安定」 していること

皆さんへお分けするモノも
いっぱい出来るということ
しかも 高品質で。
こんなに嬉しいことはない
また一歩進めたかな











地面の下を窺い
気持を保ち続け
土地改良に務めた結果
少しずつだけど
生産体制が整ってきた
生産能力が向上してきた

施設作物と違い
露地作物は土任せ
その土が すぐに出来ない





成長期の真っ盛り
蔓は 地表を走る
見る間に葉が
畑を覆い尽くす

地下40cmまで 根が入り
6m以上も先まで 養分を探し回る
わずか2個の果実のため
抱える土の量は 2立米近く
大型ダンプ1台で 果実6個分
それほどの土を
1000坪にわたり
整える



腰丈に達する 葉柄に埋まり
かぼちゃの 粉っぽい匂いに充たされ
いつまでも飽きない感動を
毎日確かめてます。

上手に ゴールまで
持ち込めるかな
がんばろうっと…







3.お・まつり



「祭り」 じゃないんです
「お・まつり」 なんです。

北海道では
伝統とか文化はまだ未熟で
祭り文化も 未発達です。
確かに あちらこちらで
祭りはありますが
相当に簡略化されていて
人工的で 無機的です。



旧天竜市 山東の祭り


昔を懐かしんで
静岡での祭りを
想い出してみましょう。



「屋台(やたい)」
最初に聴いたとき
ラーメンとか おでんとか
そういう屋台かと思ったのですが
静岡での屋台は
「山車(だし)」 のことなんですね。

情報の確度は自信ありませんが
「屋台」 は 4輪車
「山車」は 2輪車
という区別があるそうです。
京都祇園祭などで見る山車は
2輪車ですよね。
あれはもともと
牛車(ぎっしゃ)ですよね。

ちなみに北海道蘭越では
「山車(やまぐるま)」
と称しており
読みがこれ以上なく
ストレートです。



地域各町内の屋台が
一同に会するときなんか
盛大ですよ。
地域というのは学区と一緒
幼稚園や小学校、中学校
友達みんなが それぞれの町内で
集まってくるんです。
自然とみんな笑顔になりますよ。





「若連(わかれん)」という
青年部組織が 役割分担して
一切を企画・運営します。
3日間の運営は結構きつく
最終日の朝は
栄養ドリンクが支給されるほど。

でも そうやって自分達でつくった時間を
一緒に過ごすことで
お互いの距離はグーッと縮まります。
天竜を離れるときに
最後まで名残りを惜しんでくれたのも
祭りの仲間たち でした。





さてさて
こちらは 「JAようてい」 の
夏祭り。



芸能人を呼んで
出店を出して
…以上、おわり。

屋台村みたいな感じで
アッサリしてます。



いま流行りの モノマネ芸
TVでちょろっと出て
確かに見覚えがある。
一生懸命、がんばってました。



そういえば 以前
やはり静岡県の気田村の
産業祭りで観た ブレーク直前の
「コージー富田」
あれは 素晴らしかった。
モノマネ芸 というより
モノマネ ショウ でした。
「○○ショウ」
カタカナで 最後がウとくる
この語韻が
たまらない。

コージー富田は
約1時間ほどの持ち時間を
見事にショウとして構成し
完成していた。
やはり そこが違う。
あれは得したなぁ。



こんなイベントでは
いつも気にして見てるとこ
「裏方さん」
特に PAディレクター

キュー出しや 音出し
芸人と連繋した 絶妙なタイミング
スパッと 決めてくれます。
間を逃さないよね。
淡々と無感動な表情で
でも凄いタイミングで
仕事を決めていきます。

憧れの職業の一つでした。



「JAようてい」
8農協が合併して出来た
広域農協ですが
なぜ !?
「JAニセコ」 じゃなかったの?
全国的知名度で
ブランド化に有利だったのに…

それはね
8農協の一つに
「JAニセコ」 があったのさ。
でもそこより大きな他農協が
嫌がった。
自分達より小さい農協に
吸収合併されんじゃない! って。



ま、内輪の都合で決まったわけで
大同団結の理念は最初から
崩れていたようです。
トホホな事例です。

ところで
「常勤じゃない役員」 も
いるってことか?







4.なんとか リカバー


アスパラの 2年生養成畑
5月上旬に襲った春の嵐で
出たばかりの芽が全部
薙ぎ倒された

悩んだ揚げ句
茎の立直しを決断
一度全て刈払い
ゼロから立て直しました。

今年の秋までに
十分に養分を稼いでくれる茎に
立ち直ってくれるかどうか
勝負でした。



どぉ?
こんなかんじ
60×22m の菱形で
13a(400坪)の小さな養成畑
だけど2600本超の株がある
我が家の経営方針に従えば
20a(600坪)くらいが まず妥当
それでも
春芽が一斉に萌芽すれば
たぶん アスパラに殺されるかも



養成中なので
除草剤は撒いてません
だから
手間を掛けて除草します

株間は 全て手作業で
畝間は 7psの耕運機で
何回も入り 土に鋤き込みます

草をとり 石を拾い
土をほぐしながら
アスパラ畑を作っていきます。



8月上旬の雨をもらい
停滞していた新芽が
勢いを取り戻して来ました。

ぼんぼりの先を突き抜けて
若草色の穂が伸びている
わかりますか?



濃い緑は 先輩の穂
若草色は 新人の穂
アスパラの穂は
あとから生えて来るやつが
先輩の作った養分を受けて
より強く より勢いがある
先輩を追い越しながら
さらに上へ伸びていきます。



現在 高さ1m
なんとか秋に間に合った
もう少し 勢いを持続させて
挽回したいところ。

この穂に同化養分が貯まり
11月に一気に根へ転流します
それが来年の芽となります



先輩格の 4年生畑は
朝露をビッシリまとい
こんなかんじ。

新兵器のバリカン刈払い機で
きれいに散髪
50m先が スッキリ見通せる
風通しの良さが 自慢です。

風が通ると 蒸れなくて
病気が出ずらいんです。
11月まで 健康にしてくれれば
来年の芽が期待できます。



朝露をまとうと
新芽の勢いのよさが
より一層引き立ちます。

我が家のアスパラは
化学肥料を春にやりません。
春は
前年に蓄えた養分のみで
萌芽してもらってます。
理由はただ一つ
「おいしい」 から!

食べ比べたら絶対違う
うまみがある
天然タンパク質100%のうまさが
アミノ酸、イノシン酸、アスパラギン酸
のうまみが そこにある。



収量は どうかなぁ?
たぶん 化成肥料全開の
畑作農家のアスパラに比べたら
負けるだろうね。
でもせっかくの秋サケ堆肥と
太陽の恵みが合わさった同化養分に
飽和した硝酸態窒素のエグミを
混ぜたくないもんね。

だから
前年秋の養分転流を
キッチリと行えるよう
数々の手間をかけるのです。
みなさんにお届けする価値は
わたし達の 手間ですから。







5.暑さも過ぎて




9月に入り
まだまだ暑いとはいいながら
朝夕はもう涼しい



グラジオラスも 見事に色付く
もう秋の証拠

秋は 食欲
ということは ラーメン!
だから ラーメンを食べにいこう!



あまり気合の入ったラーメン屋が
ないんだけど
それでもなんとかなるのが
「味の時計台」
世に幾つかの時計台がありますが
この時計台はいちおう
本場・札幌が本拠地の
そこそこの チェーン店 です。



メニューを見るこの方の
厳しい目線の先には…
(そんなに睨むなって)



はい、そういうことです。
家計を預かる主婦でもある
我が代表は
399円 を迷わずチョイス。



私だけ
「味噌ラーメン 大盛り」
を 頂きました。
ごちそうさま







今月もありがとうございました。

今年の夏メロンは
6月の好天により上々の出来
お買上げ下さったみなさんから
続々と反響が届きました。
あらためて
心より御礼申し上げます。

夏メロンの最終ロット(第7ロット)で
残念ながら失敗してしまいましたが
秋メロンは
いま順調に来ております。
9月25日頃から 3ロットに分けて
お届けいたします。
どうぞ 御贔屓に。


メロンのご案内は こちらから
どうぞ!




9月に入れば
わたし達はもう
初雪の心配をし始めます。

出来るだけ遅い冬でありますように
出来るだけ暖かい秋でありますように
晴れがちな秋でありますように

などなど 身勝手とは知りつつ
どうしても 作業進捗を心配して
願わずにはいられません。
みなさんも一緒に
祈ってください。

南無阿弥陀仏…

では 今月もありがとうございました。
また来月の報告をお楽しみに。






 
発行    編集局 制作責任 小柴孝志
----------------------------------------------------------------
☆ご意見・ご感想は、こちらまで!
----------------------------------------------------------------
★メールアドレスの変更や配信停止、各種問い合わせは、小柴ふあーむまでご一報ください。

(C) Copyright 2004 「北海道 小柴ふあーむ」. All rights reserved.
全文、または一部の記事の無断転載および再配布を禁じます。