小柴家の風景
'07年 6月 「前半戦終了」

「 夏の午後 昼寝のつもりが もう4時だ 」


北海道より 小柴です。
1年の折返し地点を過ぎ
早や7月ですね
みなさんのところでは
豪雨の影響は如何でしたか?

特に西日本の方達は
気が気でない日々が続いたのでしょうか?
四国の方も渇水は一段落でしょうが
ものには加減というものがありますよね

当方の暮らす北海道は
記録的な晴天続きで
ことニセコ地域は
5月から雨らしい雨が
降っていません。
我が家の圃場では
その方が相性が良いのですが
これも 加減次第です。
お陰で仕事は非常に順調で
ということは
雨を口実に休む暇も無く
前半戦の疲れがたっぷりと蓄積し
そのピークに達しております。



今月のテーマは 「前半戦終了」

もう なにも考える余裕が無く
果たして そのものズバリの
今月のお題です。
冒頭の川柳にもあるように
暑さはからだにとって大敵で
特に日射は気をつけねばなりません。
午前中に少々きつくても頑張り
午後一番は シエスタとしけこむ
そうやって 残存体力の養生に
務めております。
(で、寝過ごす…)

さぁ 今月の報告を
どうぞご覧になっていって
くださいな!







1.ちっちゃな大運動会




札幌で
YOSAKOIソーラン祭りのその日
我が里では
小学校の運動会をやってました。
今年の「よっちょれ」は
例年より元気が良くて
写真を撮るのが楽でした。
いつ どこを 切り取っても
いい塩梅です。



児童総数は40数名
6学年中 2つの複式学級を抱え
少ない児童での運営を
なんとかやっております。

そう人数のメリットとしては
一人一人へのケアが厚く
脱落しそうなこどもも
一生懸命救おうとしています。

一方で
厚いケアに慣れたこども達は
中学校へ行ってから
現実の波に揉まれて
登校拒否気味になる例が多く
その弊害が一生拭えない場合も
ママあるようです。

引篭もりは
都会だけの現象ではありません





徒競走前の一瞬
私は 見逃さなかった
左:我が三男
右:ライバルの同級生

彼らの学校生活
いや地域生活含めて全てが
常にライバル関係にある



運動から学業、放課後まで
なにかにつけて違うスタイルで
アイデンティティを示す我が三男は
ライバルには見過ごせない
放っとくわけに行かない存在

徒競走前の一瞬
互いに譲れぬ
11歳のプライドが二つ
いま ぶつかります



自分の仕事に集中し
一生懸命に力を発揮する
冬期間のスキー練習のおかげか
からだ全体の筋肉がバランスよく強くなり
昨年より走りがダイナミックになりました。



異を認めることの大切さ
主従以外の人間関係
大人社会が まず実践しましょう
個を貫くには まだ辛い社会です



かと思えば
こんなグッドなアイディア種目
いわゆる「借り物競争」なのだが
なにを借りるか?

地域で頑張る保護者達の
生業をテーマにした
「借り物競争」

湯里デスク(木工房)
菅原組(土建業)
楠村商店(雑貨屋)
そして 小柴ふあーむ(農業!)



なんの因果か
我が三男が引いたくじは
「小柴ふあーむ」
麦藁帽子と腕抜きを着け
ビリで ゴールイン!

この種目の場合
ビリが良い
つまりそれだけ
露出している時間が長いし
場内放送の「小柴ふあーむ頑張れ!」
という叫びも多くなる。

よしよし、君は立派に役目を果たしたぞ





父親の うしろ姿



運動会は
お父さん方の活躍の場
でもあります。
カメラの趣味を持つお父さんは
やはりかなり多く
そんなお父さん方は
競技の合い間に
互いの持ち物チェックが始まります。

「おっ、イイの持ってますねぇ」
「いやいや、それほどでも」
「それ何ミリ?」
「いやぁ、大したことないですよぉ」

写真の撮り方とか 構図とか
その活かし方や愉しみ方
そんな会話が出来るお父さん方は
会話が楽しく広がります。
一方で機材の性能に偏った
しかも評論めいて 実は自慢するような
そんな会話のお父さんは
話の輪が 狭くなります。

自分が愉しむためには
まずは 相手を認め 愉しませましょう







2.ほんの ひととき



ニセコヌプリホルスタインズ
ミルク工房


我が家の大好きな お店
それに経営者の高橋守さんは
理念とか姿勢がとても参考になる方です。
拡大膨張主義に異を唱える
そんな人に魅力を感じます。
(でも、いまの店舗でも十分おっきいけど)



品数はそんなに多くない
どちらかといえば
幾つかの定番をキチッと育てる
そんな商品構成です。
だから イイのです。



スポンジの生地
このまま 生クリームをベタ塗りし
ちぎって 頬張りたい
うまそぉ!

このスポンジは米粉を混ぜているので
とてもフワフワで シットリ
クリームの柔らかさを
邪魔しないんだよねぇ



我が代表は 目移り中
なんにしようか
どれにしようか
結局いつも 買いすぎちゃうんでしょ?
いやその一因は 私にもある
幾つも買って あとで回し食い
味見し合いっこで 経費節減
でも 食いしん坊



ここ ミルク工房は
わたし達の刺激の場所です

ここと同じようには為れないけど
理想を持てば実現の手段はあると
教えてくれる場所です。
田舎の牛飼いオヤジ(失礼!)が
難局で発揮した感受性
それを見過ごさず
キチンを受けとめて
自分の生き方に投射する
投射されたものを幻影とせず
現像し実像に結びつける
色々な人たちから 色々と言われ
悔しい日々もあったろうに
情報収集に努め 考えをまとめ
なにより資金調達を実現する
その能力と情熱
足元を見失わずに 進み続けること

我が家のこれからに
とても励みとなる お店です。







3.作業は順調

昨秋に水抜き工事を施した
この畑
今年は新たに かぼちゃを
作付けました。
まだ畑の性能が十分ではないので
このかぼちゃは
量産品として さばきます。
でも
けっこうイイ感じで
来ていますよ。





憶えていますか?
昨年10月に
ギリギリのタイミングで
なんとか明渠を切った
あの畑です。
この畑が
こういう風に変身したのです。
嬉しいです!
充実感いっぱいです。

今年は雨が少ないので
当然といえば当然ですが
少々の雨でもイケそうだと
畑を起こしていて
感じました。
この畑が戦力に加われば
皆さんへの「メロン屋のかぼちゃ」も
もっとたくさん作れそうです。



笑ってやってください
このウネウネの畝
長さ100mを
なんとか修正しながら
やっとこさ。

この畑 排水対策をしたお陰で
下層から石が一杯
上がってきました。
深く埋められていた石ども
硬盤破砕とともに
浮き上がりました。
無数の石たちに翻弄されながら
マルチを引っ張った結果が
これです。
ロータリーの刃も折れる
人の頭くらいの 石
そんなのがゴロゴロ
石に当たれば止めて上げて
拾って下げて整地して
無数の繰返しです。
長い付き合いになりそうです。



一方で メロンの生産展開は
順調です。
今年は全13ロットの生産体制
いまのところ 9ロットまで着手済み
いろいろなファクターを研究しながら
自分達の勝ちパターンを
少しずつ絞り込んでいます。



施設園芸は畑作や水稲に比べ
上達が早いのです。
それは1シーズンに何回も反復できるから。
例えば13ロット生産すということは
畑作や水稲の13年分を
1年で経験できるということ。
こうして 技術や技能を身に付けていきます。



とはいえ
スコップ仕事が上手くならない
下の2枚の写真を見比べて
違いが分かりますか?





腰の入りが 違うのね。
土方仕事も 農家の基本
そのコツは 力じゃないんだよね
腰 なんだわ。
おい 代表、腰だぜ 腰!



そうやって こうやって
このように スクスクと
こども達が育つのです。







4.視察




みんなでゾロゾロ
なにが始まるのか



バスに乗って ソワソワ
どことなく ウキウキ



この時期になると
視察や研修が計画されます。
春の大童も一段落
少しだけ気持ちが落ち着いたこの時期
慰労を兼ねた視察が計画されます。



たとえば アスパラ生産組合
6月一杯でほとんどの農家が
収穫打ち切り
毎年7月を迎えたある日に
視察があります。
今年は長沼町の ホクレン研究圃場
(ホクレンとは、農協の北海道連合会)
千歳と岩見沢の中間といえば
分かっていただけますか?



こんな資料を頂いて
圃場を案内してもらえるんです





研究圃場だけあって
その整然さたるや さすがご立派
数多の品種が比較試験されています。
(これ 人参ですよ)



自然条件に左右される試験だけに
その苦労たるや想像に余りある
比較の客観性を持たせるために
お金をかけている
それは 必要なことだから
(これ アスパラですよ)





こういう消毒なんかも 当り前
なのに ヘラヘラ笑って
「なんだ ママゴトみてぇだな」と馬鹿にする
ベテランおやじ達が いるんだよね



たとえば こんな光景
研究員を捉まえて
実のない質問を浴びせる
「俺の畑で出来ないやり方で試験して
いったいなんの役に立つんだ?」
ニヤニヤ笑いながら
いじわるに聞くんです。
研究員の困惑顔
分かりますか?

会社に例えれば
生産は開発を馬鹿にして
開発は研究を馬鹿にする
またはラインはスタッフを馬鹿にして
技能職は技術職を馬鹿にする
曰く
「奴らのやることは 机上の空論よ」
「現場が一番たいへんよ 一番偉いのよ」

良識あるみなさんなら
もう分かりますよね
自分の職域が一番大変で偉い
と思う連中は 大して出来ない輩
出来るやつはそんな狭いこと言いません

現にこの日も
きちっと結果を出すおやっさんたちは
黙々と観察し メモをとっていた
どこの世界も 同じですね





研修行程で 研修より大切なこと
昼飯
それは ごっつぉ であるべき
しかも 大ごっつぉ であるべき

キリンビール千歳工場で
蔵出し生ビールとジンギスカン
今日は私も運転手じゃないので
心ゆくまで いただけます。(涎)



「おい、ねぇちゃん! ビールねぇぞ!」
(出たァ!コント並のせりふ)

「食べ放題なら 食わねば損するでな」
(中高生じゃないんだから)

「タダなら 食ったもん勝ちだぁ」
(年収1千万が自慢でしょ?)

「おい、にぃちゃん!追加料金なんてケチくせぇこと言うな」
(彼に言ってもしょうがない)

食い物とか銭金に対する
年配のおやじ達の執着は
現代人の認識を超えます。
北海道の年配者は
若い頃にとても苦労した方達が多く
その反動か 貧乏への敵討ちを
贅沢に振舞うことで果たしてる
そうも見受けられます。
ただし贅沢の理解が とても原始的なので
こころのゆとりが 現われないようです。

こういう状況を北海道弁では
「あずましくねぇ」
と表現します。

端的で非常に的確な
北海道弁講座でした。




籾殻の山


5.泥炭地




石狩平野は 泥炭地
広大な原野は 水の上に広がってる
こういうところの排水対策は
これからのわたし達に勉強になります。



たぶん転作田なのでしょう
まずは客土がシッカリしてあります
そして俵積みになっているのは
素焼きの土管

いまこの資材は見直されています。
いつまで経っても目詰まりしない透水性
むかしはこれしか無かったのだろうけど
実はそれが素晴らしい素材だった
でもその工場が壊滅していて
調達が困難だそうですよ





やってるやってる
籾殻暗渠
さっきの素焼土管を
籾殻でくるんで溝に埋めてる
我が圃場の水抜きも
方針は間違っちゃいない





圃場周囲には 排水溝
GL−2m の深さ
明渠や暗渠から抜いてきた水を
このふかーい排水溝に
集めてくる
つまり この排水溝のレベルまで
畑の水抜きが出来る
落差が大事なんだよね



「今年の研修は つまんねぇなぁ」
「こんな山んなか 連れて来られてよぉ」
「銭使う場所 ねぇじゃねぇか」

という帰路の車中でしたが
私にとってはなんのなんの
沿線の整備事業を見るだけでも
とても楽しかったのであります。
いま自分が直面する課題があれば
四六時中 「どうしよう」 を唱え続け
神経は常に敏感であり
アンテナは上がっておるのです
そういう時に 圏外の風景を見ると
それだけでも 色々な情報が引っ掛かる
それが
研修費の元を取る
タダなんだから 感じなきゃ損
ということになるのではないかと
こう思うわけであります。
(なんで 晋三口調なんだ?)


今月もありがとうございました。

さて今月は いよいよ
メロンの発売が始まります。
お待たせしました!
今年の北海道は天気がよく
昼夜の温度差がシッカリ出て
とても良い仕上がりとなってます。
初収穫は 7月20日ごろ
(もうちょっと早まるかも…)
ご予約なども受付け始めますので
昨年以上の御贔屓を
宜しくお願い致します。

メロンのご案内は こちらから
どうぞ!





作業中にラジオを聴くことが多いのですが
早朝5時半にかかる曲が
その日一日のテーマとなり
頭の中でずーっと奏で続くことが
良くあります。

最近では
「止まらない haha」 by 矢沢永吉
「世界中の誰より」 by 中山美穂
「かもめが翔んだ日」 by 渡辺真知子
などなど

「かもめが翔んだ日」で思い出すエピソード
それは高校3年の文化祭
前夜祭でのど自慢がありました
実は私も仲間6人くらいで
キングトーンズの「Good Night Baby」で
出場したんですね。
そのとき 他の出場者で
「かもめが翔んだ日」でズバーンと
堂々と歌いきった女子がいたのです。
彼女は普段とてもインテリ風で
とても俗世のことなど取り合わない
近寄り難い空気に溢れていたのですが
あの短いイントロに続いて
「ハーアーバーアーライトにー」と
音程の狂いを声量でカバーして
マイクがハウルほどに歌い出したんです。
もうビックリしました。
そのとき こころから自然に
「たのしい!」と 思いました。
もう「やれやれぇー!」って乗りです。
そんな弾けた大切な想い出を繰りながら
一人でニコニコ含み笑いしながら
畑で黙々と管理作業に勤しんでおります。

来月も 報告できることを
楽しみしております。
それでは






 
発行    編集局 制作責任 小柴孝志
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