小柴家の風景
'06年10月 「ついこの間」

「年寄りの 『ついこの間』は 戦後すぐ」

(NHKラジオより)

北海道より 小柴です。
お元気でしたか?
皆さんは「ついこの間」 を
使い始めてますか?
我が家はすっかり毎日が
「ついこの間」です。

「ついこの間」
ご近所のじいさんにも居ます。
町内の飲み会に 欠かさず来る
腰が直角に曲がった じいさん。
彼の向こう三軒両隣席は
いつも タフな指定席となります。
従軍時のお話が とうとうと続きます。
各作戦の目的、指揮官、兵力、装備
翻って敵勢力の分析
そして作戦の経緯と結末
「あんた達は知ってなさるか…」
この一言が 始まりの合図。
最初の頃 私も知らずに
タフな指定席に座ってしまい
2時間半 ありがたく拝聴しました。

しかしこのじいさん
見てると まぁ よく働く。
一日として休まず
まさに 日の出から日の入まで
近所に借りた畑に通い
コツコツと延々と
畑仕事に精を出している。
いもは病気で全滅
とうきびは虫でアウト
トマトは穫り頃を逃しボロボロ
でも結構 りっぱなじいさんです。





ということで
今月のテーマは
「ついこの間」

今シーズンも 終盤を迎えました。
好天が長続きしない秋
後始末業務には 痛打です。
その中をくぐりながら
なんとかやり切るのが 仕事というもの。
最終出荷、収納、土作り
9月に前繰り出来なかった仕事を
あたふたと 御覧下さい。







1.いよいよ最後の





いよいよ
最後の出荷。
10月29日
63ケースを 送り出しました。
また 来年!
です。

ホッとするも
寂しい 一瞬です。



倶知安地方卸売市場にて
グルっと廻っていると
見慣れた箱が



JAようてい 共撰メロン
生産者番号 2655

その2日前に送り出された
こども達の1箱が
ここに居ました。
市場で再会するのは初めて

「ここにいたのかい?」
変な話ですが
この場から連れ帰りたい衝動が
サァーッと 過っていきました。

「一緒に帰るかい?」
ほんと 変な話ですが。

いい値段で引取ってもらえるといいね





例の 白菜
完成です。
1玉 3kg近い
立派な白菜の出来上り。
でも減農薬の引換えに
虫にやられちゃいました。
虫穴一つ ダメ
斑点一つ ダメ
卵一つ ダメ
そうねぇ 製品率は
1/3以下!
ってところかしら。

葉物野菜 作って分かる 裏事情



消毒や殺虫は
量と言うより
タイミングが大切。
その適期を感じられると
薬への依存度は
減らせられます。

来年はもっと
上手になるに違いない。



虫食い白菜で
我が家はチゲ鍋三昧です





なんだぁ?
これ!



だれでぇ!
こんなんしやがったの!



時々畑に出没していた
ピーターの仕業
何度か写真を狙ったが
いつも逃げられてた
それにしても製品を…
なんてことしやがる
しかも、皮だけ!
贅沢と言うか 上手と言うか
都合3個も
皮だけ

ピーター
最近白くなったみたいだが
母さんと冬ごもりなのか?
来年の食事は
よその畑でしてくれよ
あんたを手に掛けたくないから
なぁ ピーター





クレヨンしんちゃん
に、出てきそうな図柄



見事です
非常に均整がとれたスタイル



ひとつの成蔓に 花が2つ
時々起こります
それ自体は珍しくありません。
花2つをそのままにしておくと
そのまま育ち始めます
そして途中から癒着して
一つの玉になります。
中身の横断面は
天才バカボンのお巡りさんの
目のようになってます。

双子玉 元はと言えば 摘果ミス







2.文化の秋



定礎
水飲み場に 墨書き
そのかすれ具合が
いい感じ
鉄橋の基部なんかにも
こういう記入があるんですよね
年月をほのかに感じる 墨書きです




持久走大会
そして 学芸会へ
学校行事が続きます



お化けかぼちゃ
粋なあしらいですよ
地方で学芸会は
地域上げての一大行事です



PTA演題
コーラスとハンドベル
かねての習慣で
「コーラス」 = 「ママさん」
登場前のざわつきを見せながらも
なんともいえぬ威圧感を隠せない
と、感じるのは私だけか…

お嬢さんたちの存在感は
大したものです。



そこの君!
間違えたな?
知らん振りできない性格は
損ですなぁ
(だから いいのです)





一族4世代
一家総出 農作業も休み
じいさん ばあさんは
これがとっても楽しみ





母さんたちの
渾身の弁当
定番は 寿司
いなり、巻き、ちらし
おかずは重箱3段積み
デザートはデラウェアに巨峰
なかには
生にぎりを桶で搬入する
豪勢なお家もありました





昨年は
御弁当タイムなし
午前中で解散
教職員の負担を減らす策
北海道は教職員組合が強い

ところがPTAから大ブーイング
一日 間が持たないなら
開始を遅らせろ
母さんたちはそれが助かる
まず もっともな提案

今年は10時開始
2時半終了
なにより喜ぶのは こども達
自分たちが注目されて
輪の中心でお弁当を食べる
これは紛うこと無き
食育ですよ
彼らの脳裏には
死ぬまで刷り込まれる
忘れ得ぬ時空
次世代へつなぐ
こころのリレー

北教組のみなさん
そう思いませんか?

と、ここまで書いて気が付いた
北教組は文科省で
食育政策は農水省だった…





いっぽう中学生
文化祭は生徒の自主自律
兄ちゃんはもう3年生
はやいねぇ
自ずと最後を意識して
彼らは彼らの
時空を守ろうとする



幸い いじめが見られない蘭越中学

過当競争で殺伐とした学校と
無競争で安穏とした学校
地域事情で大きく振れる
教育環境



日本人はどうして
自律できないのかなぁ







3.日一日と

日一日と
いや 刻一刻と
冬へと加速し始めました




























4.秋仕舞い




後片付け
どんどん進めねば
なりません

進めねばならぬ
す・す・め・ね・ば ならぬぅ〜



                       

ビニール収納

                           

風のなかでも上手く

                           

手早く出来ました

                             

堆肥撒いて 土改材振って
攪拌・整地まで 一気に仕上げ
おぬし 腕を上げたな?



そして 堆肥準備
昨年に続いて
アスパラでは ちょっと聞こえた
中屋農園
押掛けで 籾殻収集を
手伝わせてもらいます

全部で100町分くらい
数日で集めます
その量とは
4tonあおり付きダンプで
60台超といえば
分かりますか?



長年かかって造り上げてきた
独自の堆肥
我が家のメロンを持参して
「このメロンに この堆肥を食わせたい」
と説得して
「なら もっと旨いメロンを食わせてみろ」
と応えてくれた

中屋のじいちゃん
あんたの苦労話が
いまのわたし達の
一番の励みになるんだよ
「あんな畑 諦めろ」
周囲のみんなが囁くなかで
「挫けるな がんばれ 協力するから」
と理解を示してくれた

来年は
もっと旨いメロン 食わしちゃるから
約束通りにね









5.秋 散景




ことしの秋は
長く感じたな
いや 夏から切れ目なしに
続いた感じ

そう 野球ですよ
まさか 北海道がねぇ
野球で盛上がるとはねぇ



わたくし 高校野球は好きじゃない
野球やってる高校生が、じゃなくて
それを取巻く大人社会が好きじゃない
それに依存するだらしないおとな達が
好きじゃない

高校生に夢を託したり
高校生で金儲けしたり
無節操に騒ぐおとな達が
好きじゃない

でも日本ハム ファイターズ
これは大いに喜んだ
プロ野球だから
目的が明確だから
勝ってなんぼ、だから

瞬間最高視聴率 73%
(平均でも 50%超)
リーダーシップとか
チームプレーとか
W杯サッカーと対比してしまう
ヒルマンとジーコ
新庄と中田

リーダーシップとナルシズム
わたし自身の
「ついこの間」 に
思いを馳せます







やい、なにしてるよぉ



めんこいなぁ!
弩アップで観ると
かっこいい!
細部の形状が
素晴らしい曲線の連続です。

ところで虫嫌いだった君が
いつのまに 自然動植物に
親近感が湧いているとは
素晴らしいぞ!



イモリとヤモリ
これは どっち?

イモリ=両生類
ヤモリ=爬虫類

ヤモリ=家守
         =陸上生物
        =爬虫類

こいつは ヤモリで
爬虫類





風見旗も ボロボロ
1シーズン
風に当るというのは
それは過酷な 役目だった

世の中には
こういう役目を担う人たちが
おおぜいいる
集団から少し離れて
風当たりがきついところで
常に一人で立ち続ける
生産活動そのものじゃないが
みんなの方向を見定める
その代わり
ボロボロになるのも
はやい

我がふあーむのこども達が
そういう人たちの
元気のもとに
なって欲しい



今シーズンの
ふあーむが消滅しても
旗は立ち続けます







今月もありがとうございました。

今月の配信は
いささか遅れました。
その理由は
暗渠工事。
またまた やっていたのです。
これは天候の合い間をみて
一気呵成にやる仕事なので
結構きつい仕事です。



暗渠工事を通じて
我が代表の逞しさに
驚かされます。
暗渠溝の掘削後に
手作業で崩れた土砂を
掻き出すのです。
スコップ持って
胸丈もある溝内へ突入
底にはすでに余剰水が満ち
膝の深さになってます。
長靴丈を…超えています。

委細構わず
長靴内を水で満たし
泥濘した大石混じりの粘土を
肩口高さの地表まで
コツコツと掻き揚げる。
繰り返しますが
長靴は水没しています。

夫がバックホウで掘り進む間
後からスコップ持って
溝内を掃除してきます。



肉体的のみならず
精神的タフネスさに
夫は 参りました。

「この畑、意地でも使ってやる!」
泥だらけになり
溝から頭だけ出して
呟きながら
奮闘する我が代表
バックホウの運転台から見える
我が代表は
なぜか霞んでしまうのでした。



「ついこの間」
わたし達にとって
この数年間は
死ぬまで 「ついこの間」
になりそうです。

それではまた来月 お会いしましょう





 
発行    編集局 制作責任 小柴孝志
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